


江東区 2009年
江東区といえば、タワーマンション群に代表される新しい町の印象が強いですが、ところがどっこい亀戸、大島、砂町と、かつて深川、城東などと呼ばれた地域は、古くから活気のある町として、庶民に親しまれてきました。
山城屋酒場さんは、創業明治三〇年。屋号が大書された看板はの年季の入り方からも、老舗の風格が漂っています。かっこいい。
藍に白の文字を染め抜いた暖簾の筆文字も、トメやハネなど、上に掲げられた看板とよく似た堂々とした書風です。同じ職人さんの手によるものでしょうか。
さぁ、能書きはここまでにして暖簾をくぐってみましょう。中に入れば、壁一面に広がるおびただしい数の短冊文字たち。そして、コの字カウンターの向こうには、女将の笑顔が迎えてくれます。
良い文字に酔い、いい酒に酔う。
文字好きにも、酒好きにも、なんとも楽しい宴が約束された聖地、山城屋酒場さんです。
○山城屋酒場