蛎殻町の木製切り文字

 中央区 2007年

 水天宮駅から新大橋通りを西へ向かうと、潮の匂いが漂ってきます。海が近いことを実感し、左を向けばそこに永楽屋さんはあります。
 周囲の真新しいビルとは一線を画す、見事な看板建築の存在感に感じ入りながら、上を見上げると、なんとも素敵な文字が。
 藤原太一氏の「図案化せる実用文字」を思い起こす意匠だなぁと、調べてみれば大正一四年築だとか。
 ウインドウの金文字は色あせてしまっているけれど、「快よき永楽屋のシャツ」の、心地よい語感と軽やかな文字に、モボ・モガたちの姿が重なります。

○永楽屋シャツ店

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