

台東区 2007年
文字同士をペンの流れに沿って、細い線でつないだ斜体のゴシックのロゴ、『ジュエル靴クリーム』を大きくあしらった堂々としたペンキ看板。
『ジュエル』は現在もありますが、会社のウエブサイトにあるロゴは、写真のものよりも狭い文字間です。きっと、職人さんが看板のプロポーションに合わせて少し広げたのではないでしょうか。その下に少し控えめに丸ゴシックで描かれた「靴のかとう」が屋号でしょう。
文字の大きさのバランス、そして店頭に几帳面に並べられた履物たちから、真面目そうな店主の人柄が感じられます。
残念ながら、二〇〇九年頃には閉店し、この趣のある看板も見られなくなりました。
ちなみに、並びには浅草橋の名店『水新菜館』があり、ランチ時は行列を成す人気ぶり。味の確かさが伺えます。水新菜館で中華に舌鼓をうっていれば、かとうのご主人に出会えるかもしれませんね。
○靴のかとう